何と何が「等位」なのでしょうか?[and]をめぐって【東大英語を題材に英文の構造を把握する】(2017年度-必修編1)02

例文

For example, there is supposed to be a “Japanese way” of doing business (indirect and polite), which is different from the “American way” (direct and aggressive) or the “German way” (no-nonsense and efficient), and to be successful, we have to adapt to the business culture of the country we are doing business with.

 東京大学2017年度の英語二次試験必修編の2文目です。
 一文が長いですね。
 一文が長くなると英文を読めなくなる人がとても多くなります。
 単語をつなげただけでは理解することができないからです。英文の構造をしっかりと見極めたうえでないと英文を理解することができません。

単語の意味

be supposed to do=~することになっている(するはずである)。

構造

For example, there is supposed to be a “Japanese way” of doing business (indirect and polite), which is different from the “American way” (direct and aggressive) or the “German way” (no-nonsense and efficient), and to be successful, we have to adapt to the business culture of the country we are doing business with.

 『構造』は上のようになります。
 [there is]構文の『構造』は主部が長すぎますので、囲まずに下線を引きました。

文法事項

[, which]

 これは、関係代名詞の非制限的用法といわれる文法事項です。受験英語でも重要です。
 実際の英字新聞でも出てきます。決して日本特有の受験英語文法ではありません。
 非制限的用法は、情報を「挿入・追加」するために用いるということです。
 関係代名詞では、先行詞と呼ばれる名詞が関係代名詞の前(通常は直前)にあります。
 今回の文では、[a “Japanese way” of doing business]「日本のビジネスのやり方(間接的で丁寧)」が先行詞となります。
 「日本のビジネスのやり方は、アメリカのそれとも、ドイツのそれとも違う」、という文が挿入・追加されています。

[and]

 英語で[and]は鬼門かと思います。
 私の専門のリーガル翻訳では、[and]はかなり厄介なのです。
 法律の世界で[and]は法律の専門用語なのです。
 「および」「ならびに」というのが訳なのですが、そのいずれかで論理的に意味が変わってきます。
 ここではそこまでは不要ですが、[and]で気を付けるのは、何と何が「等位」なのか?ということです。[and]は同等のもの(概念)を結びつける「等位接続詞」だからです。
 「等位接続詞」において等位に並べられるのは、大きく3つあります。

・語と語
・句と句
・文と文

です。
 「語」とは、[flower]のような一語の単語のことです。
 「句」とは、[a buautiful flower]のように2語以上のまとまりのある語の集まりです。
 「文(節)」とは、主語動詞のある語の集まりです(かなり簡単に書いています)。
 上の文で[and]は何と何が「等位」なのでしょうか?
 その見分け方は、もちろん、内容を読み取ることでわかりますが、見た目的にもいくつかの印があります。
 [and]の直後に[to be]とあります。[and]の前にも[to be]があります。
 そうすると、[and]の前の

to be a “Japanese way” of doing business ~

to be successful, ~

が「等位」なのかな?とまずは予測を立ててみます。
 どうでしょうか?等位でしょうか?
 見た目的に、違うことが分かります。
 [and]の前の[to be a “Japanese way” of doing business]では、[to be]以降は「句」になっています。
 ところが、[and]の後の[to be successful,]では、[successful]という「語」しかありません。
 「語」と「句」は基本「等位」になりませんので、この予測は間違いだとわかります。
 品詞的にも、[a “Japanese way” of doing business]は名詞で、[successful]は形容詞です。品詞が異なることからも「等位」にはないことが分かります。
 そうすると、考えられるのは、「文(節)」と「文(節)」が「等位」であることです。
 その推定の上で、[and]以降の『構造』をとらえると、先に検討した『構造』で示した理解となります。

今回のポイント

 今回の文法上のポイントは、次の2点です。

1、関係代名詞の非制限的用法
2、等位接続詞[and]では、何と何が「等位」であるのか?

 どれも学校で習うはずの基本的な文法事項です。特に関係代名詞はなじみがあると思いますが、[and]に関しては意外にちゃんと習わないのではないでしょうか?
 ですが、何と何が「等位」なのかを知らないで英文を読むと正確な読みができなくなります。小さな誤解が積み重なって大きな誤読(結論が真逆になる等)になりますので要注意です。
 この文でもそうですが、難しい単語は何一つないと思います。
 ただ、正確な文法知識とその適用ができていないと、文全体の意味が分からなくなります。それが東大英語の特徴だと思います。

---続---

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