パズル的英語解読法-1

総論―“パズル的英語解読法”とは?―

 そもそも英語とは?
 英語は、アルファベットで書かれた文字ですね。日本語とは文字の見た目も全く違います。

a. ABCDEFG…
b. あいうえお…

 見た目以外に大きく違うのは、語順です。
 たとえば、次の日本語を見てください。

あ.花子が太郎を蹴った。
い.花子が蹴った、太郎を。
う.蹴った、花子が太郎を。
え.蹴った、太郎を花子が。
お.太郎を蹴った、花子が。
か.太郎を花子が蹴った。

 いずれの日本語も自然か不自然かはさておき、日本語としての意味が通じます。
 それでは、英語だとどうなるでしょうか?

a. Hanako kicked Taro.
b. *Kicked Hanako Taro.
c. *Kicked Taro Hanako.
d. Taro kicked Hanako.
e. *Taro Hanako kicked.
f. *Hanako Taro kicked.

 [*]印は、非文(文法的に間違い)という意味です。
 「あ~か」までの日本語を表す英語は、[a]のみです。
 [b][c][e][f]は、そもそも文法的に間違いですから内容以前の問題です。
 [d]は文法的に正しいのですが、「あ~か」までの日本語とは内容が真逆になっています。
 「花子が太郎を蹴った。」のであって、「太郎が花子を蹴った。」わけではないからです。
 このことから分かることは、英語は語順がとても大事だということです。日本語は単語の後に「て、に、を、は」が付くので語順を変更しても「て、に、を、は」に変更がない限り意味は変わりません。
 しかし、英語はそうはいきません。どの単語をどこに置くのか、によって意味が変わるのです。
 そういう意味で英語は“パズル”と同じと言えます。動詞の前に置かれた単語(名詞や代名詞など)には「は(が)をつける、動詞の後に置かれた単語(名詞や代名詞など)には「を(に)」をつける、という決まりがあるのです。

A   動詞   B

  
 Aの場所には、「は(が)」が組み込まれていて、Bの場所には、「を(に)」が組み込まれている、ということです。単語をどの位置に置くかで内容が全く変わってくるという意味では、パズルと同じです。
 パズルはどのピースをどこに置くのかが必ず決まっています。はまらない場所にはめても絵は完成しませんし、たとえ、別のピースがはまったとしても、別の絵になってしまいます。
 日本語のような語順の柔軟さはないのが英語の特徴の一つです。
 ただ、裏を返せば、語順を押さえれば英語の解読は楽になるということです。
英語をパズルとして考えていくこと!
それが英語解読のコツだと言えます。

“パズル的英語解読法”の2つの解法

“パズル的英語解読法”には、大きく2つの解法があります。

(1)主語(主部)と動詞を抽出する。
(2)動詞の3パターンを見つける。

構造抽出法

 (1)は、“『構造』抽出法”と呼びます。
 簡単に言うと、英文の主語(主部)と動詞を抽出して英文の解読を容易にする解法です。

動詞3パターン解読法

 (2)は、“動詞3パターン解読法”と呼びます。
 簡単に言うと、動詞の意味が持つ3つのパターンに基づき英文全体の仕組みを捉え英文解読を容易にする解法です。

“『構造』抽出法”とは?

 まずは、次の英文を見てください。

(A)The silk that spiders use to build their webs, trap their prey, and hang from the ceiling is one of the strongest materials known.

 この文は、2013年度、東京大学の第二次試験で要約問題として出題された英文の第1文です。単語の意味は、

・silk(糸)
・spider(蜘蛛)
・web(蜘蛛の巣)
・trap(捕まえる)
・prey(獲物)
・hang(吊るす)
・ceiling(天井)
・material(素材)

となっています。決して難しい単語はありません。
 しかし、意味を把握するのは意外に難しかったのではないでしょうか?簡単に理解することができた方は素晴らしいです。ご自身の英語力に自信を持ってください。
 東大英語では、難解な単語が出てくるのではないか?と誤解している受験生も多いようですが、そんなことはありません。むしろ、他大学よりも英単語は易しいものが多いと言えます。
 では、単語の意味は知っていても、上記文を理解することができなかったのは 何故なのでしょうか?
 それは、主部(主語)と動詞を抽出して解読することができていなかったからです(英文を暗号に例えてその内容を解き明かして理解するという意味で“解読”と表現しています)。
 さらに言えば、上記(A)のメインの動詞を抽出することができていなかったからなのです。(A)の英文には、動詞らしきものが5つあります(use, build, trap, hang, is)。そのうちのどの動詞がメインなのでしょうか? 
 上記文を骨だけにすると、

(A’) The silk is one of the strongest materials.

 となります。メインの動詞は…。
 そうです、[is]だったのです。[is]の直前までが、(A)の英文の主部だったというわけです。主語は、[The silk]です。
 “『構造』抽出法”とは、英文の主部(主語)と動詞、つまり、[SV](これを『構造』と呼びます。)を抽出することで英文の解読を容易にする解法のことを言います。 
 『構造』を解読した後で、登場するのが、動詞の意味に基づく“動詞3パターン解読法”です(正確に言えば、“『構造』抽出法”と“動詞3パターン解読法”は不可分一体の関係にあるのですが…。ここでは、一応別物として扱っておきます)。

---続---

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